効果なし!喫煙者個人がしがちな受動喫煙対策とは?すべき対策、禁煙方法

タバコの煙は喫煙者本人だけでなく、周りの人の健康にも悪影響を与えることから、受動喫煙対策が求められています。

しかし、自分なりに受動喫煙対策をしても、効果がないケースがあるのです。

今回は受動喫煙がもたらす悪影響や受動喫煙対策、喫煙者におすすめの禁煙方法について詳しく紹介します。

受動喫煙が及ぼす吸わない人への悪影響

タバコの煙にはニコチンやタールなど多くの有害物質が含まれており、喫煙を続けるとガンや心筋梗塞、脳卒中、喘息などさまざまな病気のリスクが高まります

タバコの火がついた部分から立ちのぼる副流煙や喫煙者が吐き出す煙は、周囲の人の健康にも悪影響を与えます。

喫煙者の出す煙を自分の意思と関係なく吸ってしまうことを「受動喫煙」と呼び、日本では受動喫煙が原因で年間1万5千人が亡くなっていると推計されているのです。

参考:厚生労働省/喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書(平成28年8月)

 

改正健康増進法で屋内原則禁煙に!

国は受動喫煙防止対策として健康増進法の一部改正を実施し、令和2年4月1日に改正健康増進法(改正法)を全面施行しました。

この法律によって、複数の人が利用する施設等では受動喫煙対策措置が義務付けられ、喫煙目的施設など喫煙可能店を除いて、原則屋内禁煙となっています。

飲食店やホテル、工場などで喫煙を可能とするには、喫煙専用室や加熱式たばこ専用喫煙室などの設置が必要です。

さらに、喫煙可能室設置施設の事業者・施設管理者は標識を提示しなければならず、喫煙所には従業員を含めて20歳未満の立ち入りはできないようにしなければなりません。

なお、学校や児童福祉施設、病院など特に施設利用者への配慮が必要な場所は、敷地内禁煙(条件を満たせば屋外喫煙場所の設置可能)と定められています。

自治体による受動喫煙防止条例によって、敷地内全面禁煙となっている施設もあります。

 

改正健康増進法については、こちらの記事をチェック!↓
法律で屋内原則禁煙!受動喫煙防止対策「改正健康増進法」の分煙ルールとは

厚生労働省は中小企業事業主を対象に「受動喫煙防止対策助成金」を設定
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000049868.html

千葉市では受動喫煙対策推進施設をHPで紹介
https://www.city.chiba.jp/hokenfukushi/kenkofukushi/suishin/sticker-list.html

 

効果なし!喫煙者個人がしがちな受動喫煙対策

換気扇の下でタバコを吸う男性

「自分はしっかりと受動喫煙対策をしている」と思っていても、実はその方法が間違っていいることもあります。

ここでは、喫煙者個人がしがちな効果が期待できない受動喫煙対策を紹介します。

 

空気清浄機を利用する

室内のタバコの煙をなくすために空気清浄機を置く人がいますが、受動喫煙対策としては十分な効果はありません。

タバコの煙に含まれる化学物質は4.5%が粒子相、95.5%がガス相に存在します。

空気清浄機で除去できるのは粒子成分のみ

ガスは除去できないため、空気清浄機を設置しても一酸化炭素などの有害なガスの多くは室内に残ってしまうのです。一酸化炭素は赤血球のヘモグロビンと結びつくと血液の酸素運搬機能を阻害する有害な物質です。

 

換気扇の下で吸う

換気扇の下でタバコを吸っても、有害物質は完全に排気できません。

タバコの有害物質は空気中を漂い、壁やカーテン、喫煙者の髪の毛や服に付着します。

そのため、吸い終わった人のそばにいるだけでも受動喫煙は起きてしまうのです。

タバコを消した後に残る有害物質を吸い込むことを三次喫煙(残留受動喫煙)と呼び、特に部屋にいる時間が長い乳幼児などへの健康影響が懸念されています。

 

ベランダで吸う

たばこ対策としてベランダで喫煙しても、有害物質は喫煙者の体に付着して室内に入ってきてしまいます。

また、喫煙後45分程度は、喫煙者の吐く息に有害物質が含まれているといわれています。

ベランダで吸えば干した洗濯物に有害物質がつくことも考えられるでしょう。

マンションなどでは、隣や上下階の住民の受動喫煙を招く恐れもあるので注意が必要です。

 

喫煙室で吸っても完全に受動喫煙を防げない

喫煙者の呼気や体に付着した有害物質によって三次喫煙を招くため、喫煙室を利用しても完全に受動喫煙は防げません。

換気システムや空気清浄機を設置しても十分な効果は期待できず、人が出入りするときにタバコの煙が外に漏れ出すこともあります。

 

喫煙者個人がすべき受動喫煙対策

それでは、喫煙者はどのような受動喫煙対策を行えばいいのでしょうか。

受動喫煙防止の効果を高める方法を紹介します。

 

非喫煙者のそばで吸わない

受動喫煙を防ぐには、非喫煙者のそばで吸わないことが大切です。

タバコの煙は風がない環境でも半径7メートルに拡散するといわれています。

室内に非喫煙者がいる場合は喫煙しない、屋外の場合は風上に立たないようにするなど配慮しましょう。

 

自身や服についた臭いを都度取る

喫煙後は、自分自身の息や髪、衣服などについた臭いを取るのも対策方法のひとつです。

たとえば、喫煙後は衣服をバサバサと振ったり髪の毛をウェットティッシュで拭いたりすると臭いを軽減できます。

喫煙直後はうがいや歯・舌磨きをして、時間をおいてから人と話すのもおすすめです。

 

完全に防げる受動喫煙対策はない!

タバコの煙や臭いを軽減する方法はありますが、完全に受動喫煙を防ぐ方法はありません

喫煙者ばかりの場所で生活したり完全に臭いをなくしてから非喫煙者に会ったりすることができればいいですが、それはとても難しいことです。

受動喫煙による健康被害を防ぐには、禁煙をするのがもっとも効果的な方法といえるでしょう。

 

喫煙者におすすめの禁煙・減煙方法

禁煙を進めるドクター

ここでは、喫煙者におすすめの禁煙・減煙方法を紹介します。

 

禁煙治療を受ける

喫煙習慣のある人がタバコを吸うのをやめると、イライラする・気持ちが落ち着かないなどの禁断症状が起こることがあります。

これはニコチンの依存性によるもので、自分の意志だけでニコチン依存症から抜け出すのはとても大変です。

近年では、心理療法と薬物療法を併せた禁煙治療を受けることができます。

条件に当てはまれば健康保険が適用されるので、ニコチン依存症の可能性がある場合は専門家のサポートを受けてみましょう。

詳しくはこちら↓
日本医師会/禁煙の心理学 | 禁煙は愛 | 禁煙推進Webサイト

職場での禁煙支援などに携わる方へ↓
禁煙支援マニュアル(第二版) 厚生労働省 健康局 健康課編

 

ほかの嗜好品で代用する

「タバコは気分転換のために吸っている」「タバコをやめると口さみしさを感じる」という方は、ほかの嗜好品で代用するのがおすすめです。

タバコを吸いたくなったときに代用品で気持ちを紛らわすようにすれば、タバコを吸いたい気持ちが薄れて、減煙できる可能性があります。

 

電子タバコに切り替える

タバコの代用品としておすすめなのが、電子タバコを活用することです。

電子タバコはリキッドを熱して発生した水蒸気を吸うリフレッシュアイテムです。

タバコ葉を使用していないので、タールやニコチンは含まれていません

タバコを吸っているような気分を味わえるので、まずは電子タバコと併用して減煙を目指しませんか。

ドクタースティックで少しずつ切り替えを

ドクタースティックタイプエックス

参照:ドクタースティック

 

ここでは、減煙を目指す方におすすめの電子タバコ「ドクタースティック」の魅力を紹介します。

 

吸いごたえありの電子タバコ

ドクタースティックはノドにガツンとくるような吸いごたえがあり、苦味と煙の味わいがある「ストロングシガー」やスッキリとした「ストロングメンソール」などタバコに近いフレーバーが揃っています

本物を吸っているような充足感を得られるので、タバコからの切り替えにぴったりです。

 

簡単操作で使いやすい

電子タバコにはリキッドの充填やメンテナンスが必要なタイプもあります。

ドクタースティックはリキッド入りのPOD(カートリッジ)を本体に装着するだけで、いつでも好きな回数吸うことができます。

リキッドがなくなったらPODを付け替えるだけという、簡単操作で使いやすい点も魅力です。

本体はUSBケーブルで充電すればOK!

POD1個で約1200回吸引可能で、1箱(POD5個入り)あたり概算で紙巻きタバコ30箱分に相当するコスパの良い商品です。

まとめ

喫煙マナーを守って受動喫煙対策をしているつもりが、実は効果がなかったというケースは多くあります。

自分の吸っているタバコが他人の健康に悪影響を与える可能性があるため、効果のある受動喫煙対策を行うことが重要です。

今回紹介したおすすめの受動喫煙対策や禁煙・減煙方法、おすすめの商品を参考にして、喫煙によって与える害を抑えられるように意識してみてくださいね。