英語で「heavy smoker」と呼ばれる愛煙家。一方、タバコを吸う習慣のない非喫煙者はわかりやすく「non-smoker」です。
両者はタバコを吸う・吸わないだけでなく、健康面や保険料などでも違いが出るのはご存知でしょうか。
この記事ではタバコが健康面に与える影響や保険料の違いなどについて詳しく紹介していきます。
非喫煙者と喫煙者の健康面での違い
厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると、令和元年の成人喫煙率は男性で平均27.1%、女性で平均7.6%です。平成元年は男性が55.3%、女性が9.4%で、男性は約半分まで減っています。
参考:http://www.health-net.or.jp/tobacco/product/pd100000.html
これはタバコが体に悪いという認識が年を追うごとに広まった、健康意識が高まったことが要因のひとつと考えられます。しかしながら、具体的な健康影響を把握していない方もいるでしょう。
まずは、非喫煙者と喫煙者の健康面での違いを見ていきましょう。
平均寿命
非喫煙者と喫煙者の平均寿命を比較すると、およそ10年程度の差があるといわれています。
これは喫煙習慣のある人の方が、呼吸器疾患や悪性腫瘍、虚血性心疾患といった病気を発症しやすく、喫煙者全体の平均寿命を短くしているためです。
一方、非喫煙者は25歳~79歳までの生存率が喫煙者と比べ2倍ほど高いといわれています。
ただし、若い頃に喫煙者であっても35歳までに禁煙すれば、十数年後には非喫煙者とほぼ同程度まで死亡リスクが下がることがわかっています。
健康被害を減らし寿命を延ばしたいなら、禁煙はかなり有効な方法のひとつといえるでしょう。
ガンリスク
喫煙者は非喫煙者よりもガンリスクが高い、ということはさまざまな研究報告によってわかっています。
とくに咽頭がんや肺がんのリスクが上がりますが、それ以外の部位のガンに関してもリスクが高まります。
タバコの煙には発がん性物質が約70種ほど含まれており、これを定期的に体内に入れるか入れないかの違いが、健康面に大きな差を生み出すのも当然といえます。
ガン予防のためには早期の禁煙が何よりも効果的なのです。
非喫煙者の肺がん罹患確率
世界的に見ても死亡率の高いがんである「肺がん」は、喫煙習慣が大きく影響するがんのひとつです。
非喫煙者の場合、10年間での肺がん罹患率は世代によって差はあるものの0.06~1.35%程度(※男性の場合)であり、最大で10%以上の罹患率となる喫煙者よりもずっと低いです。
ちなみに喫煙習慣がとくに危険因子となるのは、肺がんの中でも「扁平上皮がん」や「小細胞がん」です。
一方「肺腺がん」は喫煙の影響はそれほど大きくないとされていますが、喫煙習慣のある人の方が罹患率が高くなることはわかっています。
新型コロナウイルスの重症化
近年、喫煙者がもっとも気になるリスクといえば「新型コロナウイルスの重症化」でしょう。喫煙者の場合、コロナウイルスが侵入するとされる「ACE2受容体」が増加しやすいため、重症化リスクが高まりやすいと考えられています。
また肺の働きが低下しているなどで、喫煙者は非喫煙者に比べると治療効果が出にくいため重症化しやすいともいわれています。
さらに喫煙所といった密になりやすい場所に集まって会話をするような罹患リスクの高い行動を取ってしまいがちなことにも喫煙者は注意しなければなりません。
まだよくわかっていない部分も多い新型コロナウイルスですが、少しでも重症化のリスクを抑えたいなら禁煙という選択肢を考えたほうが良いでしょう。
非喫煙者は保険料が安い
非喫煙者の場合、喫煙者よりも保険料を抑えられるケースがあります。
非喫煙者の定義
非喫煙者というと、一度もタバコを吸っていない人というイメージがあるかもしれません。
しかし、保険業界においては基本的に「1年以上喫煙していない人」を非喫煙者として定義しています。
非喫煙者として保険に入るなら、1年以上の禁煙実績を作れば大丈夫と考えてよいでしょう。
非喫煙者割引がある
がん保険などの保険商品には、タバコを吸っていない人を対象として「非喫煙者割引」を設けているものが多いです。
「非喫煙者」としての基準を満たせば適用されるため、喫煙者よりもお得な保険料で保険に加入することができます。
保険例:https://neofirst.co.jp/product2/trio/trioindex.html
非喫煙者と嘘をついて検査をごまかせる?
保険会社によって異なりますが、非喫煙者割引を受けるには「コチニン検査(喫煙検査)」が必要となる場合があります。
コチニン検査とは、タバコを吸ったときにニコチンが分解されてできる「コチニン」の体内含有量を測るものです。
この検査の精度は非常に高く、喫煙者が非喫煙者と嘘をつくことはほぼ不可能といえます。
数か月前に禁煙したとしても検査では陽性となってしまうので、非喫煙者の定義でもある「1年以上」は禁煙する必要があるのです。
また、喫煙者にも関わらず「非喫煙者である」と嘘をつくのは「告知義務違反」に当たります。
最悪保険金が支払われなくなる可能性もあるため、くれぐれも嘘をついたりせず正直に申し出ることをおすすめします。
非喫煙者でタバコの匂いが好きな人はいる?
タバコの匂いや煙が苦手という声は非喫煙者からよく聞きますが、タバコのにおいが好きという人も中にはいるものなのでしょうか。
非喫煙者が受けるタバコの悪影響
2017年に公開された朝日新聞デジタルのアンケートによると、およそ9割以上の非喫煙者がタバコの匂いについて「困る・嫌だ」と回答しています。
※参考URL https://www.asahi.com/articles/ASK305HD5K30UPQJ00J.html
タバコを吸わない人にとってタバコの匂いや煙は不快なものであり、髪や服に匂いが付く、咳や頭痛などの症状が出るなど、具体的なを悪影響を感じている人も多いです。
喘息持ちの人の症状が悪化する、受動喫煙であってもガン罹患率が上がるといったこともあり、非喫煙者が受けるリスクは無視できません。
喫煙者が吸う主流煙よりも、たばこから立ち上り、周囲の人が吸い込む副流煙の方に多く含まれる有害物質もあるのです。
このような望まない受動喫煙をなくすため、2020年4月に「改正健康増進法」が施行されました。原則屋内禁煙、オフィス等でも喫煙専用室などのみでの喫煙が義務付けられるなど、分煙対策が進められています。
とはいえ、分煙対策をしたとしても、たばこ休憩から帰ってきた人がまとうタバコ臭でも具合が悪くなるという人もいるのです。
喫煙者は「こちらにもタバコを吸う権利がある」と主張するだけでなく、周囲の非喫煙者に与える影響を考えて行動することが必要といえるでしょう。
シーシャはタバコじゃない?
近年、シーシャを気楽に吸えるカフェが増えているため、たばこを吸わない方の中にも試してみたいと考えている方もいるでしょう。
シーシャは、フルーツや花のような爽やかな匂いが楽しめるものもあり、いわゆるタバコ臭をあまり感じないことから、タバコとは別物に感じる方もいるかもしれません。
しかし、シーシャは「水タバコ」とも呼ばれるれっきとしたタバコの一種で、紙巻タバコや加熱式タバコと同様ニコチンを含んでいます。
水に煙をくぐらせることから、基本的に紙巻タバコよりもニコチン摂取量を減らせますが、ニコチンの影響から逃れることはできません。
吸いやすいとはいえ、吸い過ぎにはくれぐれも注意しましょう。
電子タバコ(VAPE)は非喫煙者におすすめ
タバコを吸ってみたいけれど、健康面や保険料への影響が気になるという非喫煙者の方には電子タバコ(VAPE)がおすすめです。
タバコ葉を使わないからニコチンを含まない
電子タバコ(VAPE)もタバコと付きますが、日本で販売されている商品についてはニコチンを一切含んでいません。
電子タバコ(VAPE)はタバコの葉を使用していないので、いわゆるたばこ製造物ではないのです。
電子タバコはタバコ葉ではなく、リキッドを加熱して発生する蒸気を吸って楽しみます。
そのため紙タバコのような健康面での心配がなく、非喫煙者でもチャレンジしやすいです。
また、ニコチン不使用であることから喫煙歴としてもカウントされないため、保険料が気になる方にもおすすめです。
ちなみに電子タバコと混同されやすい「加熱式たばこ」はタバコ葉を含む専用スティックを加熱するタイプのため、ニコチンを含んでいます。
通常の紙たばこ同様、加熱式たばこも少なからず健康リスクが生じる可能性があるということは覚えておいた方がよいでしょう。
イヤなニオイがしない
電子タバコ(VAPE)には、タバコ特有のイヤなニオイがしないというメリットもあります。
非喫煙者には紙タバコや加熱式タバコのニオイが苦手という方が多いので、それがない電子タバコなら吸いやすいでしょう。
電子タバコを始めるならドクタースティック
電子タバコを始めるなら、ニコチンフリーのドクタースティックをおすすめします。
イヤなタバコ臭もせず、簡単操作で吸えるので、タバコ初心者の非喫煙者にもピッタリです。
また、従来のタバコに近いものから女性好みのフルーティーなフレーバーまで揃っているので、自分好みのタイプを選ぶことができます。
ニコチンフリーでありながら吸いごたえは抜群なので、紙タバコから切り替えにもおすすめです。
まとめ
今回は非喫煙者と喫煙者の健康面や保険料の違いについて見てきました。
紙タバコに含まれるニコチンは体へのマイナス影響が大きく、非喫煙者よりも健康リスクが上がる要因です。
健康面や保険料が気になるのなら、ニコチンフリーの電子タバコを選択しましょうしょう。
また、医師より禁煙指導を受け、禁煙治療を勧められているけれども躊躇しているという方にも、禁煙方法の一環としておすすめです。
健康を気遣いながらタバコを楽しみたいと考えている方は、ぜひ電子タバコを試してみてくださいね。