喫煙者は自分が発散しているタバコのにおいに気付きにくいものです。
知らないうちに、口臭や髪・衣服についたタバコの臭いで周囲に害を与えているかもしれません。
今回は喫煙者のイヤな臭いの原因やタバコの臭いが周囲に有害な理由、髪・口・衣服についたタバコの臭い対策について詳しく紹介します。
喫煙者のイヤな臭いの原因は?
タバコの煙にはタールやニコチン、一酸化炭素など、400種類以上の有害物質が含まれているとされています。
有害物質の中にはアンモニア、酢酸、3-エテニルピリジンなど、悪臭を発する成分も含まれています。
これらの悪臭成分が混ざり合うことで、喫煙者からイヤな臭いがするのです。
悪臭成分は周囲に広がるため、タバコを吸っていない人にもイヤな臭いがつくことがあります。
タバコの臭いは周囲にとっても有害!
タバコの臭いは喫煙者だけでなく、周囲の人にとっても有害です。
タバコの臭いが周囲の人に害を及ぼす理由と注意すべきことをチェックしてみましょう。
タバコ1本で呼気から45分有害物質が出続ける!
喫煙者が吐き出す煙やタバコから立ちのぼる副流煙を周囲の人が吸い込むことを「受動喫煙(二次喫煙)」と呼びます。
タバコの煙は喫煙者が吸い込む主流煙よりも副流煙の方が有害物質の濃度が高いといわれており、望まない受動喫煙で健康被害リスクが高まることが問題視されています。
また、タバコ1本を吸った後45分間は、喫煙者の呼気から有害物質が出続けているという科学的データもあるのです。
そのため、たばこ喫煙者と一緒にいるだけで、非喫煙者は有害物質を吸っている可能性があります。
髪や衣服、壁からも有害物質が放出される!
タバコの有害物質は喫煙者の髪や衣服、タバコを吸った部屋の壁などに付着し、少しずつ放出されています。
受動喫煙対策として飲食店や会社などは喫煙室や喫煙スペースを設置したり、ホテルでは喫煙ルームと禁煙ルームに分けたりしています。
しかし、人前で吸わなくても、喫煙者についたタバコの臭いが周囲の人の健康に悪影響を与えている場合があるのです。
タバコを消した後に残る有害物質を吸い込むことは「三次喫煙(残留受動喫煙、残留タバコ煙)」と呼ばれ、新しい概念として注目されています。
アメリカの研究者によって室内に残留したニコチンが発がん性物質に変化することもわかっています。
この先、喫煙所からたばこ煙をまとって戻って来た喫煙者は、周りの人への何らかの配慮を求められるようになるかもしれません。
そうなると、タバコ休憩もよりしにくくなってしまうでしょう。
妊婦さんがいるご家庭は特に注意!
タバコに含まれる有害物質を妊婦さんが吸い込むと、お腹の中にいる赤ちゃんに悪影響を与える恐れがあります。
子宮内発育不全や出生体重低下、乳幼児突然死症候群(SIDS)などのリスクが高まるといわれているため、妊婦さんがいるご家庭での喫煙は特に注意が必要です。
ベランダや換気扇の下で吸っても三次喫煙は防げない!
喫煙マナーとしてベランダでタバコを吸う人もいますが、タバコ煙に含まれる有害物質は喫煙者に付着して部屋の中に入ってしまいます。
ベランダに干している洗濯物につくこともあり、マンションなど集合住宅の場合は周囲に煙が流れて受動喫煙を招くケースも考えられます。
また、換気扇の下で吸っても十分に煙は排気できません。さらにダクトを通過した煙が隣家に運ばれてしまうことも考えられます。
喫煙者の体や壁、カーテンなどに有害物質が付着して、三次喫煙につながる場合があることを知っておくべきです。
喫煙者におすすめ!臭い対策
タバコを吸った後に残るイヤな臭いを取るには、どのような方法が効果的なのでしょうか。
ここでは、髪や口、衣服についたタバコ臭対策を紹介します。
髪についた臭い対策
髪についたタバコの臭いを取るには、以下のような方法が効果的です。
もちろん、喫煙者のそばにいて付いてしまった臭いにも有効です。
ウェットティッシュで拭く
外出先で髪についた臭いが気になるときは、髪全体をウェットティッシュで優しく叩くように拭き取るのがおすすめです。
髪の毛が濡れたままだと臭いがつきやすくなるので、拭いた後はハンカチやティッシュなどで押さえて乾かしましょう。
ドライヤーで温風を当てる
ドライヤーの温風を当てて、髪に付着した臭い成分を吹き飛ばすのも有効な方法です。
髪のほか、衣服に臭いがついたときも20~30cm離してドライヤーの温風を当てると、臭いを軽減できる可能性があります。
口臭対策
口腔内や肺から発生するタバコの臭いは口臭の原因になります。
とくにタバコの煙に含まれるタールは粘着性があり、歯や舌の表面にこびりついて臭いを発したり歯を黄ばませたりします。
営業担当者の方など、人と接する機会の多い方は特に対策したいところでしょう。
口臭対策として以下のような方法を実践してみましょう。
うがい・マウスウォッシュの使用
喫煙後すぐにうがいをすると、口の中に残ったタールなどの有害物質が洗い流されるので臭いを軽減できます。
口をすすげる場所があるなら、喫煙後はうがいをしましょう。
口臭や着色汚れを予防し、口の中をスッキリ洗い流せるマウスウォッシュ(洗口液)を使用するのもおすすめです。
タブレットを食べる
口や肺の中から発生するタバコの臭い対策には、息をリフレッシュさせるタブレットを活用する方法もあります。
ミントなど強い香りのあるタブレットを食べることで、一時的に口臭をごまかせます。
タバコ臭のケアに特化したタブレットもあるので、応急処置用としてポケットに入れておくと良いでしょう。
歯磨き・舌ブラシの使用
喫煙は歯周病や虫歯のリスクを高める恐れもあります。歯の健康を守り口臭を防ぐには口の中を清潔に保つことが大切です。
歯磨きや舌ブラシは外せない対策です。毎日続けて、しっかりと口腔ケアを行いましょう。
衣服についた臭い対策
消臭剤がないときの衣服の付着臭対策には、以下がおすすめです。
服をバサバサと振る
服をバサバサ振って空気に触れさせると、臭い成分がふるい落とされて臭いが軽減します。
外出先で付いたタバコの臭いが気になる・消臭スプレーがないというときは、周りに人がいないことを確認してスペースのある場所で衣服を大きめに振ってみましょう。
アイロンでスチームを当てる
アイロンのスチームで衣服を湿らすと、水分の蒸発とともに臭いが和らぎます。
全体を湿らせたら衣服を大きく振り、臭いがとれたらよく乾燥させましょう。
浴室に吊るす
お風呂に入ったあとの浴室に衣服を吊るすと、湿気が衣服についた臭い成分を吸着して取り除いてくれます。
1時間程度吊るして、臭いがとれたら風通しの良いところで乾かしましょう。
なお、タバコ臭が染みついた衣服を洗濯する際は、重曹やクエン酸を使うと落ちる可能性が高いです。
臭いを気にするなら電子タバコに切り替え!
タバコの臭いを気にするなら、イヤな臭いがしない電子タバコに切り替える対策方法もあります。
ここでは、電子タバコのメリットと、おすすめ商品「ドクタースティック」について紹介します。
電子タバコはタバコ臭が出ない!
電子タバコはフレーバー付きのリキッド(液体)を専用機器で電気加熱し、発生した水蒸気を吸って楽しむアイテムです。
タバコ葉を使用していないので、タバコのイヤな臭いは発生しません。
商品によって異なりますが、フルーツ系やスイーツ系、メンソール系など周囲の人に不快感を与えにくい香りが揃っているのも特徴です。
有害物質なしで周囲へ迷惑がかからない
電子たばこと同じく電気加熱によって楽しむものに、加熱式たばこがあります。
加熱式たばこはタバコ葉を使用しているため、ニコチンやタールなどの有害物質が紙巻きタバコよりも少ないといわれているものの発生します。
一方、電子たばこは海外ではニコチン入りリキッドが販売されている場合もありますが、日本では販売が禁止されているので、個人輸入でもしない限りニコチンによるリスクは心配ありません。
そのため、周囲へ迷惑をかけずにリフレッシュタイムが楽しめます。
電子たばこは受動喫煙を防止するために改正された健康増進法の対象外なので、紙巻きタバコや電子タバコよりも喫煙場所に困りません。
満足度の吸えるドクタースティック
参照:ドクタースティック
ドクタースティックはニコチン・イヤな臭いがなく吸える電子タバコです。
国内香料メーカーと共同開発した日本人好みのフレーバーが4種類あるので、気分に合わせて香りを楽しめます。
【フレーバーの種類】
- ストロングシガー
- ストロングメンソール
- ブルーメンソール
- ビターコーヒー
PODを本体に装着するだけで吸うことができ、リキッドがなくなったらPODごと交換すればまた吸えます。
まとめ
タバコの臭いには有害物質が含まれており、喫煙者自身や周囲の人に悪影響を与えます。
職場や自宅、外出先できちんと喫煙マナーを守っていても、タバコの臭いが原因でイメージダウンしている場合もあります。
今では、星野リゾートやロート製薬、ユニアドなど喫煙者は採用しないという方針を打ち出している企業もあります。
今回紹介した臭い対策の方法やおすすめ商品を参考にして、しっかりと臭いケアを心がけ、いずれは禁煙を目指してみませんか。